リセットスリーは
- 呼吸エクササイズ
- 軸回旋エクササイズ
- 体幹安定エクササイズ
の3つのエクササイズから構成されています。その中でも軸回旋エクササイズは正中感覚を再獲得させ、カラダの安定した軸を作るために有効なアプローチです。
では軸回旋エクササイズを行うとどこの筋肉が動員され、どのような動きが引き出されるのでしょうか。
こちらの記事では過去に発刊したCCJを再編集し、軸回旋エクササイズを理解するのに大切な筋の起始停止、筋線維の走行を解説していきます。
リセットスリーを解剖学から理解したい、セミナーに興味があるけれどもう少しメカニズムを知りたい、という方はぜひご覧ください。
※こちらの内容はセミナーでは取り扱っていない補足的な内容となります。予めご了承ください。
多様な筋線維の走行が脊柱を3次元的に安定させる
軸回旋エクササイズで押さえておきたいのは、脊柱の深層で上下の椎骨をつなぐ小さな筋群の存在です(図6)。これらの筋線維の走行は少しずつ異なっています。
- 上下の横突起と棘突起間を垂直に走る横突間筋と棘間筋
- 上下の棘突起と横突起をほぼ水平に走る短回旋筋
- 2個の椎骨をまたぎ短回旋筋よりやや鋭角な長回旋筋2~4つの椎骨を挟み、長回旋筋より鋭角に走る多裂筋
- 6~8個の椎骨をまたぎ多裂筋より鋭角な走行をもつ頸半棘筋(図7)
があり、この多様な筋線維の走行が脊柱を3次元的に安定させています。これらの筋のほとんどは鍵を持たず、直接椎体や棘突起に付着します。図8に深層節の走行を示します。
「緊張性側弯症の手術」では、この内在筋のなかで鍵のない短い筋を重要な安定化筋として温存するそうです。すると大幅な背筋解離を行うにも関わらず、身体を立位に保持する機能は低下しないそうです。
また、これらの筋群は特に頸椎部で豊富な感覚フィードバックを行っており、視覚や聴覚系の強調した働きを援助しています。これが軸回旋時に目線も使う理由の1つです。
まとめ
エクササイズを解剖学的に理解するには、起始停止だけではなくその筋線維の走行や筋がどのように付着しているかがイメージできるようになることが重要です。アプローチ法と合わせて解剖学を深めていただき現場でご活用ください。
リセットスリーセミナーのご紹介
リセットスリーセミナーでは
- 体幹の安定を引き出す3つのアプローチ法
- アプローチの質を高めるインナーユニットの知識
- コアコンディショニングと発育発達の関係
- 歪みの内骨格の位置関係「ニュートラルポジション」の知識と指導法
を学び、整えた姿勢を維持させることができるようになります。
体幹へのアプローチの質を高め、クライアントのニーズに対応できる幅を広げることができるセミナーです。ぜひご受講ください!
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