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解剖学からみる体幹安定エクササイズ 〜リセットスリーを知ろう!〜

· 理論
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リセットスリーは

  1. 呼吸エクササイズ
  2. 軸回旋エクササイズ
  3. 体幹安定エクササイズ

の3つのエクササイズから構成されています。その中でも体幹安定エクササイズは歩行やその他日常生活動作、そしてスポーツ時の四肢の動きに耐えうる体幹の安定性を獲得するために有効なアプローチです。

では体幹安定エクササイズを行うとどこの筋肉が動員され、どのような動きが引き出されるのでしょうか。

こちらの記事では過去に発刊したCCJを再編集し、体幹安定エクササイズを理解するのに大切な筋の起始停止、筋線維の走行を解説していきます。

リセットスリーを解剖学から理解したい、セミナーに興味があるけれどもう少しメカニズムを知りたい、という方はぜひご覧ください。

※こちらの内容はセミナーでは取り扱っていない補足的な内容となります。予めご了承ください。

まず外在筋の存在を押さえる

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 体幹安定エクササイズで押さえておきたい解剖学的特徴は、外在筋の存在です。外在筋とは、脊柱以外(頭がい骨・肋骨・骨盤・上下肢)に付着を持つ筋群で、体幹の前外側に位置します。浅層から、恥骨結合と恥骨節との間から起こり、第5~7肋軟骨および剣状突起全面に付着する腹直筋(図9)。側腹最外層で第5~2肋骨の外面から起こる外腹斜筋(図9)は、上方を前鋸筋、下方を広背筋の起始部と交差します。

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 外腹斜筋のほとんどの繊維は平行して斜め下に走り、腱膜となって鼠径靭帯・恥骨稜白線に付着し、最も下方の線維は縦方向に走り腸骨稜に付着しています。

 外腹斜筋に覆われて、腰腱膜、腸骨稜、鼠径靭帯の外側から起こり、前方に向かってやや扇状に広がるのが内腹斜筋です(図9)。

 その大部分は下外方から上内方に向かい、後部は斜めに上前方へ向かいます。後部の筋は第1~2肋骨下縁に付着し、その他は腹直筋の外側で腱膜になり白線に終わります。その奥にあるのが腹横筋(図10)。第7~2肪軟骨の内面、腰腱膜、腸骨稜、鼠径靭帯から起こり筋束は横走し、腹直筋あたりで腱膜となって白線に終わります。背側には、輪郭が不明瞭な背柱起立筋(図11)が棘突起から手のひらくらいの幅で、背柱の両側を縦に走ります。その奥に、腸骨稜と腸腰靭帯から起こり第2肋骨に付着する腰方形筋(図2)、第2胸椎~第5腰椎の椎間板を含め横突起から大腿骨の小転子に付着する大腰筋などがあります。

 これらの筋群は、体幹内部および体幹と下肢との間を調整することによって、体幹の安定性に寄与しています。体幹の安定性は特に腰椎部・腰仙部で重要で、上半身に加わった外力に対して下方の体軸骨格がしっかり安定することで、様々な動作が可能となっています。

 体幹安定エクササイズでは、上下肢を動かす際、これらの外在筋が活動し不安定なストレッチポール上での安定性を保っています。

まとめ

 エクササイズを解剖学的に理解するには、起始停止だけではなくその筋線維の走行や筋がどのように付着しているかがイメージできるようになることが重要です。アプローチ法と合わせて解剖学を深めていただき現場でご活用ください。

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